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【ネタバレなし】小説版『天才王子の赤字国家再生術』の感想

作者「鳥羽徹」のラノベ『天才王子の赤字国家再生術 ~そうだ、売国しよう~』を読んだので、感想を書きます。

この記事を書いている時点の最新刊、第7巻まで読んだ感想になります。

総評

知恵を使って、弱小国家で強大な国家に立ち向かうストーリーです。売国する話ではありません。

ジャイアントキリングの作品は内容がすげーショボかったり、ツッコミどころが多すぎたりするものが多いんですが、『天才王子の赤字国家再生術』は「なるほど!その発想はなかったな!」と、しっかり思わせてくれます。

話の規模は大きいものの、テンポがいいので読みやすく、あっという間に読み切ってしまいました。

よかったところ

「その発想はなかった!」と思わせてくれる

ジャイアントキリングの作品に必要なのは「ここからどうやって巻き返すんだろう?」「なるほど!その発想はなかったな!」と思わせてくれることです。

使い古されたネタや力押しになる作品が多い中、『天才王子の赤字国家再生術』は、しっかり「その発想はなかった!」と思わせてくれます。

もちろん、先が読めない展開ばかりではありませんが、絶望的な状況から予想できなかった方法で巻き返していく展開は、読んでいてとても楽しかったです。

主人公に好感が持てる

主人公の能力が高いと「僕が考えた理想の主人公」になる作品が多いですが、『天才王子の赤字国家再生術』の主人公は、失敗もすれば悩みもする、好感が持てる主人公です。

ただ、プライベートな面にはほとんど触れられないので、性格がつかみにくいです。

よくなかったところ

登場人物のことがよくわからない

嫌いなキャラはいないんですが、特別好きなキャラもいないんですよね……。話のテンポがいい分、キャラの掘り下げが削られている印象です。

主人公を含め、食べ物の好みや趣味、何に対してどんなこだわりがあるのか、目標を達成したあと何をして過ごしたいのかなど、メインのストーリーに関係しない、感情移入しやすい要素がほとんど出てきていないんですよね。

ほら、好きな作品のキャラクターって、脳内で勝手に動かして「このキャラはあのキャラと、こんな会話をしてるかもしれないな~」とか妄想できるじゃないですか。この作品のキャラは脳内で全然動かせないんですよね。尖った設定の敵キャラのほうが動かしやすいレベル。

思想や理想が魅力的なキャラはたくさん登場してるので、もっと登場人物のことを知りたいと感じました。

イラストが誰だかわかりにくい

色がついている表紙や口絵だと気にならないのですが、白黒の挿絵はキャラの区別がつかない……。特に女キャラ。

顔のパーツがほとんど描き分けられていないので、よく見ると違う髪型と、文脈から判別することになります。

おわりに

かなり舐めてかかっていたので、想像以上に面白くて驚きました。

だって……ねぇ?なろうのジャイアントキリング系の作品って、しょーもないのが多いし……。あ、『天才王子の赤字国家再生術』は、なろう作品じゃないですけどね。

そんなわけで、個人的には今後も楽しみな作品が予想外に増えて、大変満足でした。

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